予習シリーズでは、地理を約1年半・歴史は約半年のカリキュラムです。ずっとなぜ地理に歴史の3倍時間をかけるのか疑問だったのですが、長男が小6(受験が近付いてきている!)になり、理由が少しだけ分かったように思います。
多分理由は簡単で、単純に「地理は歴史より難しい」からだと思います。
言っちゃえば歴史は特に何もなければ塗り替えられないので範囲は限定的。また歴史は完全なる暗記科目です。対する地理は毎年データが入れ替わりますし、これという範囲があるわけでもありません。図表と知識を組み合わせる必要があるため、単純な暗記科目ではないという側面もあります。
地域の特色とデータから解答を推論する力も求められたりと、暗記科目に留まらない難しさがあるんですよね。
なので生活体験が乏しく幼い小学生が短期間で地理を完成させるのは非常に難しい…。
とは言え、我が家もまぁ普通に地理は勉強してきたので、小6夏くらいから地理の偏差値もじわりじわりと上がっていくだろうと予測していました。
しかーし!!!!普通に勉強しているものの偏差値は一向に上がらないばかりか、維持するのが精いっぱい。思えば、小4の時から「今回は完璧」と思ってテストを受けても地理で高偏差値を取るのは難しかった。
なぜかというと!!地理はね、すっげーーー地理ができる子供たちがいて、この子たちがもうとんでもなく地理ができるんですよ。これは想像ですが、例えば小さい頃から鉄道が好きだったり、地理により深く関わってきた子たち。この層の地理偏差値って言ったらね、もうもうなんです。ただただ単純暗記で地理を勉強してきた層はなかなか追いつけない。
そうは言っても今から生活体験どんどんさせてる暇なんてないし、地図帳を頭に叩き込めなんて無理な話。少しでも得点できそうな部分の精度を上げていくしかない!
っていうところからの「日本のすがた」です。

日本のすがた〈2018〉表とグラフでみる 日本をもっと知るための社会科資料集
テストは「日本のすがた」から作られている?
さてさて、地理のテストでは、データと地理的特徴を組み合わせる問題がよくあります。地理データはどんなテストにもでますが、図表データの出典はほぼ『日本国勢図会』です。
だから『日本国勢図会』を購入しちゃえばいいのですが、500ページ以上のボリュームがあり、とても小学生が中学受験に活用できるものではありません。そこで『日本のすがた』なんですが、『日本のすがた』は『日本国勢図会』のジュニア版になります。
ただ他にも地理データを参照できる本はあって、例えばこちら。
カラーの方が頭に入りやすいかなとも思ったのですが、我が家は軽くて持ち運びできて。社会を勉強する際は常に横に置いて欲しかったので『日本のすがた』をセレクト。
サイズも薄さも持ち歩くのにちょうどです。(表紙は取ってしまっています)


長男に『この日本のすがたを持ち歩いて、暇さえあれば読むこと!!』と持ち歩かせています。が、多分開いてもいないと思います、はい。
というのも、中身は三色刷りでただただデータと特徴について書かれた文章が並ぶのみ。小学生がこれを好んで読むとはどうにも思えません。
そのため、うちでは例えばテストで間違えたデータ問題は全て『日本のすがた』でチェック!
索引があるので、目的のデータも探しやすいです。

模試やテストで出たデータは必ず『日本のすがた』にあります。そして『日本のすがた』がすごいのは、各項目に関する説明文です。地理的特徴と併せてデータの見方を平易な文章で書いてくれている!
そのため地理の記述対策にももってこいですし、なぜこのデータなのか?を押さえることができます。
あとはあとは『日本のすがた』に書かれていること。過去の模試で見たことあるーー!っていうの多いです。『日本のすがた』最初の方の出だし文章に、『日本の4分3は山林です』ってあるんですけど、四谷週テスト過去問(確かS問題)の〇×問題に『日本の4分の3は森林です』っていうのがあったな。とか。
石油化学から作られるものに医薬品があるのも、長男は何度かこの問題で間違えていますが、『日本のすがた』には石油化学でできるものが図で掲載されていたりします。

また四谷週テストS問題過去問で、数十年前の漁法をゼロとしたときの現在の漁獲量割合っていうのがありました。数十年前の漁獲量をゼロにしてるのがひっかけで、皆知っている下の漁獲量順に書いちゃうとバツになります。

これも例えば遠洋漁業なら、なぜ生産量が減っているか? 理由が分かればいどの程度減少しているのか予測はできるわけで、そういう話も『日本のすがた』にはきっちり書かれています。(ついでに言うなら、何倍になったとかまで書いてあります)
また長男が早稲アカのNNクラスっていうのに通っているのですが、そこでもらえる志望校対策別のテキスト。中の図やデータは『日本のすがた』のものです。だから多分中学受験地理では、『日本のすがた』を利用すれば多少なりとも点数アップするのではと感じています。
当初『日本のすがた』は面白味のなさそうな本なので長男も「なんだこれ」っていう反応でした。でもテスト問題の解き直しで「これも日本のすがたに載ってる。あ、これも載ってるじゃん」と親子でやっていたら、最近は少しずつ『日本のすがた』を活用しようとはしているようです。
とは言え我が家は出遅れた感があり。予習シリーズ地理の勉強では『日本のすがた』を活用すればよかったなぁと後悔しています。
あとは絶対絶対に『日本のすがた』は最新のものをお買い求めください。データが最新でないと地理は意味なしだからですが、特に今年は野菜やらなにやら県別生産に順位が入れ替わっています。そういう意味で、子供が使っていた過去の予習シリーズを参照するのも非常に危険(古いデータなので)。復習で「あのデータどんなだったっけ」という時も『日本のすがた』が教科書のように役立ちます。
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