小学校低学年での計算練習はその後の算数人生を決めるほど大切なものの1つです。特に繰り上がり・繰り下がりのある足し算引き算は大事で、こちらは100マス計算などを使って、数字を頭の中でイメージしながら瞬時に答えられるように練習したいもの。
その計算練習の流れで出てくるのが小2で習う足し算引き算のひっ算です。
繰り上がり・繰り下がりの計算練習の次はひっ算練習をするというご家庭も多いと思いますが、その際どのドリルを使うのかというところは悩むところ。というのも、計算練習のドリルは多く出版されているものの、個人的には「これがすごくいい!」と思えるドリルってそんなにありません。
またはたくさんドリルがありどれを選んでいいかと迷う場合もあるかもしれません。
そこで今回は、小学校で小2で習うひっ算の練習に使えるドリルを実際に購入して比較してみました。
今回比較したひっ算練習のドリル主要5冊
今回購入したのはこちらの5冊で、小学生低学年向けということでこれより小さいサイズのドリルは比較対象外としました。
- ドリルの王様(計算③)「2年のたし算・ひき算」
- 毎日のドリル(算数④)「小学2年のたし算」
- できるがふえるドリル「小学2年 たし算・ひき算」
- くもんの小学ドリル(計算③)「2年生のたし算」
- ニガテ克服シリーズ①「徹底反復くりあがりくりさがりプリント」
※ドリルの王様は、2018年3月に改訂版販売予定なのでとりあえずはリンクを外しておきます。
ひっ算練習のドリルを実際に比較!
まずは各ドリルを表にしました。ちなみにサイズはすべて同じで約25.cmx 17cmです。
値段 | ページ数 | 構成 | ひっ算の枠 | 数字の大きさ | 内容 | |
ドリルの王様 | 560円 | 96P | 裏表 3色刷り |
ほぼなし | 小さめ | 筆算以外も 多少あり |
毎日のドリル | 580円 | 88P | 裏表 3色刷り |
ほぼなし | やや大きめ | 〃 |
できるがふえるドリル | 640円 | 96P | 裏表 カラー |
半分程度 | やや大きめ | 〃 |
公文の小学ドリル | 620円 | 88P | 裏表 3色刷り |
なし | 小さめ | 〃 |
くりあがりくりさがり プリント |
500円 | 約100P | 裏表 白黒 |
あり | 大きめ | 筆算以外多い |
1つ1つの項目をみていきます。
★値段・ページ数★
値段はページ数とカラーにだいたい比例しているような印象ですが、高くても税抜き640円なのでどれもお手頃価格です。
★構成★
個人的には裏表印刷ではなく、(特に小学校低学年は)片面印刷の方が使いやすいと思っているのですが今回比較した6冊はどれも裏表印刷です。触ってみての厚みは「できるがふえるドリル」>「ドリルの王様」>「公文の小学ドリル」>「毎日のドリル」=「くりあがりくりさがりプリント」の順です。
★ひっ算の枠線★
小学生低学年だと、数字を縦にキレイに並べて書いたりまっすぐに書くのが難しい子もいます(うちの次男がそうで、小学4年生の今でも真っ白い用紙にひっ算をさせると段々曲がっていくのでミスが増えます)。
そんな子にはひっ算に枠線が書かれているものがいいと思うのですが、今回比較した中で枠線があったのは「できるがふえるドリル」と「くりあがりくりさがりプリント」の2冊でした。
★枠や数字の大きさ比較★
枠や数字の大きさは表の通りですが、小2向けともなるとどれも数字サイズは小さめで「こんなに小さい字を書けないとダメなのか」と感じました。先ほども書いた通りうちの次男が小2の時はこんなに小さい字は書けなかったので、このサイズで練習させるべきだったのか?またはもう少し年齢が上がらないと無理だったのか? もはや分かりませんが、文字が小さく書けない子はもう少し大きめサイズのドリルもおススメです。
各ドリルの特徴
★毎日のドリル小学2年生のたし算★
全ページたし算で、とにかく徹底的にたし算練習をすることができます。最初は二桁+一桁の計算練習から始まりたし算のひっ算が並び、最後は3つのたし算・まとめのテストとなっています。
文字は小さめなため問題数が多めです。とりあえずたし算練習をやりたいという場合はおススメです。ただし小さい数字が書ける子向けなのは注意。
似た構成でたし算・引き算両方が入ったドリルもあります。
★できるがふえるドリル2年 たし算・引き算★
こちらはたし算・引き算両方のドリルです。文字は大きめで問題数は少なめな印象なので、どんな子でも取り組みやすいと思います。切り取り線があるので、1日1枚切り取ってやらせるという取り組み方も可能です。
筆算の半分くらいに枠線がありますし、切り取り可能、またカラーなので小さい文字を書くのが苦手な場合や初めてのひっ算練習の場合はおススメです。
★くもんの小学ドリル2年生のたし算★
こちらはたし算のみのドリルなのでとにかくたし算練習をという場合に良さそうです。くもんらしいオーソドックスな計算練習が並んでいるので、とりあえず迷ったらこちらのくもんの小学ドリル2年生のたし算を選んでも良いかと思います。
ただ文字は小さめ(1ページに横列4つひっ算が並んでいるページもあり)で、枠線がないので小さい文字を書けない子は「できるがふえるドリル」がおススメです。
★「くりあがりくりさがりプリント」★
こちら、ひっ算ドリルに含めるか迷ったのですが、結局ひっ算もくりあがりくりさがりが基礎の基礎となっているのでこの記事に含めることにしました。対象学年は1~6年となっている通り、小学校低学年ならば計算力アップに。小学校中学年以降ならば計算の苦手克服に使えます。
内容は10をわけたり、3つのたし算やひっ算ではないくりあがりくりさがりの練習。
数を頭でイメージする練習になる問題が並んでいます。ひっ算は2桁のひっ算から6桁まであり、学年でどこまでやったらいいか迷うところも。ただ一応は初級レベル(1年生)・中級レベル(2~3年生)・上級レベル(4年生以上)というレベル分けはあります。
計算が得意な子も苦手な子にもおススメのドリルです。
(※後日別途「くりあがりくりさがりプリント」のレビュー記事を書く予定です。)
まとめ
最後に今回比較したドリル5冊を選ぶ際のポイントをまとめます。
- 徹底的に小2範囲のたし算引き算ひっ算の練習をしたい。かつ小さい文字が書けて掛線がなくてもOKという場合:小学2年のたし算 (毎日のドリル)、2年生のたし算 (くもんの小学ドリル 算数 計算 3)
- 小さい数字を書くのが苦手で枠線があった方がストレスなく取り組める場合:できる!!がふえる↑ドリル たし算・ひき算 2年
- 学年に囚われずくりあがりくりさがりに慣れ、計算力をあげたい場合:陰山メソッド 徹底反復 くりあがり くりさがりプリント (コミュニケーションムック)
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